心理カウンセラーはアナログ

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シニア産業カウンセラー合格発表とFBグループ

シニア産業カウンセラー試験の合否が発表になったようです。

逐語記録で審査する形式はどうやら次年度で終了して再来年からは別の試験に移行することになっています。

 

逐語で実力を測る仕組みはいいと思うんですけどね。

でも、受験準備で養成カリキュラムに通った方の話を聞いていると

肝心の「逐語指導」のレベルが、指導者によってかなりまちまちであることが丸わかりですし、

評価基準すら明らかにされてはいませんが、

評価者のレベルを合わせることも難しいのだろうな、と思うので、

この形の試験は続けられないということなのでしょう。

 

まあ、逐語記録の試験でも、足切りはできますが本当の実力を測っているとは言えません。

ベテランの方でも不合格になっている話は今までもたくさん聞いています。

 

逆に、試験に提出するための逐語記録をしっかり仕上げることができても

カウンセラーとして現場で役に立つかどうかは別問題です。

そもそも、資格自体が、カウンセリングの実力かというとそうでもないんですね。

 

ただ、まあ、臨床心理士・シニア産業カウンセラー精神保健福祉士は、

幅広い基礎があって倫理規定があって危機介入のなんたるかがわかってる、

という意味で、心理職として一人前の責任は持てるという資格だと思います。

カウンセリングの実力、以前の問題ですね!

 

他にシニア産業カウンセラーの特徴というと、

やはり社会人経験が基礎にあって、ビジネスマンと対等に話せる人が多いです。

自分も企業でお給料もらってる、もらってた、という感じなので資格や勉強は投資ですから

勉強熱心で、幅広く知識や人脈をつくっていかなければという意識があると思います。

 

ただ、この世界はお金をかければかけるほど、いろんな新しい切り口の学びがありますから

下手するとずっと勉強ばっかりしてる人になってしまうので注意してほしいです。

シニアをとったらぜひ就職してください。

1でも月1でも、カウンセラーとして定期的に仕事をする環境に身を置いてください。

 

シニアの就職事情、エリアによって色々のようなので、

情報お寄せいただけると嬉しいです。

こちらでお話ししましょう。

 

シニア産業カウンセラー試験と就職

 ※Facebookグループです

 

本当は、カウンセリングの実力って自己理解と人間理解です。

王道としてはケース数を重ねながら自分と向き合ってきた時間の長さということになる。

でも、普通は、「就職できる資格」がないとケース数は積めないので、

まずは資格取りましょう、という話になっているのですよね。

 

2017年度、最後の逐語試験に滑り込みたい人はこちらからどうぞ〜

シニア受験と傾聴指導

 

 

社会人経験とカウンセラー修行

今朝は北海道にお住まいの産業カウンセラーの卵さんと、

スカイプで傾聴トレーニングから始まりました。

彼女は出勤前、わたしは子どもを起こす前で、早かったこともあって

なんとフリース。

こっちは室温高めで半袖。

日本ってすごい。季節を超えるインターネットってすごい!^^

 

さて、社会人経験がある方が多い健康な産業カウンセラーが、

資格を取ってさらに次の段階に行こうとする時に共通の反応があるな、

と感じたので今日の様子を少し書きます。

 

心理学やカウンセリングのテキストは硬軟いろいろあり、

教科書を読んで、おもしろいなっと感じてはまる人はたくさんいると思います。

でも、文字情報をインプットしても、特にこころのことはわからないんですよね。

ま、当たり前です。

 

若い時からある程度考え方の下地があったら、理解しやすくはなるんですが、

社会人経験には「社会を理解している」というアドバンテージがある一方で、

「個人の内面理解を制限していく」という部分が少なからずある気がします。

 

ぶっちゃけ、仕事する、生産性を上げる、という文脈では、

個人の感情は邪魔になったりもするからです。

 

人は社会の中で生きていますから、社会を知ることは人を外側から理解することにはつながります。

社会性はカウンセラーには非常に重要な素養です。

でも、実は引き換えにしているものがあることに、

気づきづらくもなっている・・・ようにも思えます。

話をしっかり聴いても相手の中身がわからない、という事実に何度も突き当たって、

やっと自覚することです。

 

不一致の構造化とか、問題の見立てとか、

現象面、行動面の問題は表層で、本質的な問題を見立てていく力が必要だということを、

浮き彫りになった課題に沿っていつも通りたんたんとレクチャーしていると、

今日の生徒さんはしきりに、難しいですね~、難しい・・・って何度も言っていました。

 

自分が何をすべきなのか? 今の応答のどこを変えればどうなったのか?

どうして時間内に、問題の本質に焦点化できないのか?

何回もやっていくうちに少しずつ飲み込み始める。

 

耳で言葉をしっかりとききながら、

感覚・知覚・視点を、それまでよりだいぶ広げないととらえきれない。

そのことに気づいただけで、だいぶ進歩ではあります。

 

ま、難しく考え始めると、そこからまた遠回りが始まりますけどね!

シニア産業カウンセラー逐語指導感想③

本当にお世話になりました。
今の私のレベルで最高のものが出来上がったと思います。
シニア試験用の逐語に提出する目的にあった部分の切り取り(15分間)から、本文中のCO発言の振り返りについて等、ひとつひとつ丁寧に指導して頂きました。
特に、私が苦手としていたのは、文章力でした。まだ今でも自分では弱いところですが、プレゼン力のようなものも結果的に問われる…という言葉が相当迫力がありました。当然、自己理解がベースだという事ですね。
提出する部分を変更し、再度すべてを書き直しましたが、今までだと苦痛に感じていた逐語記録の作成が楽しくなっていたのは驚きでした。
霜丘さんからの提案と自分が選んだものを、ちゃんと比較し、納得のできる選択ができたからこそだと思います。
正直言うと、時間がなくて、息切れしそうでしたが、しっかりと指導して頂ける信頼が、最後まで感じられました。
また、信頼できる友人に、出来上がった逐語を読んでいただいたのですが、「正直、嫉妬するほどの出来になってる」と言ってもらえました。
この言葉は私にとって、最高の褒め言葉です。
これからも逐語に沢山触れて自己理解を深めていきたい、まだまだ、ここからだと思っています。

 

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ご友人からの言葉をシェアしていただき

こちらもテンション上がりました。

逐語が楽しくなる、というのはカウンセラーとしてすごいリソースかも^^

 

シニア産業カウンセラー逐語指導感想②

振り返りの書き方や課題、問題点にしても、やはり自分一人だけでは、的外れなことを書いてないだろうか、文章がおかしくないだろうか、、、と不安にかられるばかりですが、きちんと「ここは良い、ここは悪い」と指導して頂けることは心強いですし、こういう表現の仕方があるのか!と感激し、今後自分でも使っていきたいと大変勉強になりました。

また、これも基本でしょうが、CLの話した内容からいろいろ想像を膨らますという作業も、今さらながら基本を学べたように思っています。

逐語記録に正解はないので、最終的には自分の判断になってくるかと思いますが、何かしらの意見を頂けるということは受験しようとする者として、これ以上心強いことはないと感じています。

 

文章の書きぐせを指摘されたことも大きかったです。

仕事で文章を書くことは日常茶飯事のことで、今さらながら指摘されるシチュエーションもないので、今回の機会でなければ気がつくこともなかったので本当に有難いご指摘でした。


自分の住んでいる世田谷区内に指導して頂ける方がいたことは本当にラッキーでしたし、逐語検討3の講座でまったく着地点が見つからない指導を受け、窮地に立たされたことが私にとっては逆に良かったなと思っている今日この頃です。

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シニアコースの逐語検討3で、
迷いに迷ってしまう人は多いって聞きますね。

見つけていただけてよかったです。

 

シニア産業カウンセラー逐語指導感想①

まず今回の指導で私にとって一番大きかった収穫は、今さらながらですが来談者中心療法の奥深さがわかったということです。

 

本当にお恥ずかしいかぎりなのですが、学問的に「こういうことにより、こういう効果が期待できる」ということは頭ではわかっているのです。

しかし、私は自分自身が今まで数多くのカウンセリング体験があるがゆえなのかもしれませんが、自分自身がCLとして来談者中心療法はあまり好きではないというのがあったために、どこかこの療法に抵抗を感じていた部分があったと思います。

(どのカウンセリングであっても、CLを受容して共感するという部分は共通してありましたが)

 

今回2人の方のセッションでまだまだほんの入り口に入りかけくらいの段階ですが、CLの話した内容を伝え返したり、明確化することによって、CLが自身が気付きを得て成長することができるんだということの感覚がうっすら感じられ、この技法の本質的なものがここへきてようやくわかったような気がします。

 

なので、今までであれば今後力を入れて勉強していきたい療法は、認知行動療法だとか交流分析などでしたが、来談者中心療法は基本として外せないなと新たに認識した次第です

 

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来談者中心でもクライアントに変化が起こせる。

その通りですー! 嬉しいシェアですね^^

 

シニア産業カウンセラー試験、提出日ですね

今年はご縁があって、

数名の方の逐語指導をさせていただきました。

いろんな視点があってこちらもおもしろかったです。

 

逐語の試験は、

「セッションでクライアントに変化が起こせているか」

「それを自分で理解しているか」

「クライアント理解と自己理解を表現できるか」

の三点を見られていると思います。

 

前の記事にも書きましたが、

クライアントがそこそこ健康なら、話を丁寧に聴いているだけで

勝手に変化は起こるので、

あとはうまくいったセッションを選んで起こせばいい。

 

(そんなに実力があるように見えないカウンセラーでもシニア資格を持ってる時があるのはこのためですね)

 

実力があっても、それが紙面に表れてない場合には、

添削でかなり底上げできるしこちらもなんの迷いもないんです。

 

迷うのは、

実力はまだまだ途上で面接も拙い。

でも、指導しているうちに「あれっ、だいぶ良くなっちゃったなー」ていう時^^;;

 

わたしがお約束しているのは、

今年度出せる最高の逐語記録を出しましょう、

ということであって、合格を狙わせるってことではない。

そこは、ユーザーもわかっている。

 

なんだけど、本当にその人の最高に逐語記録になっちゃったら、

受かっちゃうかもしれない。。。

お約束した以上手抜きはしない。

それで本当にいいの? と周りに心配かけたりもしています。

 

うーん。何が実力なのか、という問題でもあり、

突き詰めていくと、自分がカウンセリングを何だととらえているのかに

大きく関わる部分ですが。

でも、今やれることに力を尽くすことで自己一致していきます。

 

試験では後述面接もされるし、録音テープきいたらわかるんだから、

ちゃんと実力を見てもらえるはずですけどね!

 

今年度いただいた、逐語指導の感想はこちらです。

シニア産業カウンセラー逐語指導感想①

シニア産業カウンセラー逐語指導感想②

シニア産業カウンセラー逐語指導感想③

逐語の添削をしてて感じること

来月がシニアの試験なこともあって、

逐語記録の指導を行う機会が増えています。

 

シニアのレベルは、「クライアントに変化が起こせる」なんですが

(もはや断言していますが、これを明言する人あまりいないと思うので

私見と受けとめてくださいませ)

 

変化が起こせても、

どういう変化なのかをあまりよく理解されてないシニア産業カウンセラーの方って

わりと、いらっしゃるんですよね。

 

洞察が浅い。

  あ、言っちゃった。。

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ま、いいんですよそれでも。

実際、援助にはつながっている場合も多いし、

シニアの資格は取れちゃうと思う。

 

でもさ、やってておもしろさは半減だと思うのよね。

おもしろさ、求めてないならそれも別にいいのでしょうが。

でも、再現性もないよね。

 

すっきりして帰ったクライアントが来ても、

自分のどんな応答が、どう影響して、どんなふうに気持ちが動いたのかがわからないと、

同じことはもうできないじゃない?

とか、継続になった時に、次の段階に意図して進めないじゃない?

 

繰り返しますが

理解が伴わなくても変化を起こせる天然カウンセラーというのはいるので、

自分がそうだと思う、そういうのを目指したい人は別に読まなくてよし。笑

 

クライアントの小さな心境変化が、

明日の行動につながるんだよ。

カウンセラーは自分の応答が、どんな小さな「さざなみ」を起こしたのか、

自覚できるとすごくおもしろいと思うんだ。

 

だから、逐語記録はものすごくふかーく読み込むことをお勧めします。

音源データを聴き直す、というのと、

文字起こしを読むのでは違う発見があるのです。

 

クライアントが使った言葉には、

区切りの一つ一つ、助詞や接続詞、接頭語接尾語の一つ一つ、

もちろん沈黙にも全てに、そこで語られた「意味」があるんだよ。

 

大筋だけで聞き流したらもったいないよ。

 

今日語ってくれた話は、クライアントの人生の意味の断片なんだよ。

大切に受け取ろうね。