心理カウンセラーはアナログ

資格を取ったばかりの人が、プロの心理カウンセラーになるには、そして真にクライアントのためになる心理カウンセラーとは、を考えるブログです。

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見立て力アップ講座 vol.2

カウンセリング力とは、共感的理解力、見立て力、対応力の総合力のことです。
得意・不得意があると思いますので
自覚して、得意なところをどんどん伸ばしていきましょう。
 
シリーズを最初から読む場合はこちらから
 
 

見立て力 No.2

 
さて、感情にフォーカスしながら並行して行うのは構造化です。
 
カウンセラーとしては、感情が理解できるようになったら、次は構造化ができるようになる、という段階に進みます。
 
心理的問題とは、不一致のことです。
何と何が不一致を起こしているのか?
ロジャーズは、経験と自己概念の不一致って言ってますよね。
 
「こうしたい、だけどこれもしたい」「これは嫌だ、でもこれも嫌だ」などは、葛藤ですね。
クライアントの話から、何と何が葛藤を起こしているのかを整理することなども、構造化です。
 
あるいはバーンズのいう、「認知の歪み」という捉え方ができる場合もあります。
とってもよくまとまっているサイトがありました。

認知の歪みの定義10パターン ~ 思考のマチガイを見つけるツール | Fernwelt

万一リンク切れになったら、「認知の歪み」でググってね。
 
葛藤や防衛の背景に、なんらかの不一致があるという見方をすると整理がつきやすくなることもあります。
 
 
この辺りも、自分の中の不一致を一つ一つ見つけていくことを通して、
理解しやすくなると思います。クライアント体験をたくさん積みましょう。
セルフモニタリングも常にやってみましょう。
自分が一番の研究材料ですよ。
 
さてセッションの中で、おおざっぱにフォーカスする方向性の仮説がたったあと、
問題を構造化し、クライアントと共有しようというステップで使える方法として、
たとえば認知行動療法的にカラムに書いてもらうとか、旧論理療法みたいに特定場面をイメージングしてもらって感情を表出してもらう、
などがありますね。
 
これらのやり方は、クライアントに自分でもなんとかしようという意志がある程度必要なのと、
特定する場面によっては表面的問題の特定にとどまる場合もあります。
やはり最初の段階で、しっかり感情と不一致を捉えておく必要があると思います。
クライアントのタイプと目的と契約範囲に応じていろいろ使い分けられたらいいですね。
 
 
見立てに使う時間について質問がありましたが、
固定メニューでしかカウンセリング関係を契約しないような
開業・個人向けのカウンセリングでは、
50分なら50分で最大限にやれることを基準に組み立てれば良いです。
 
組織に関わる場合は5分や15分を有効活用したい、
ということが実際にありえます。
わたしの先輩は5分の立ち話でも、信頼関係を気づいて見立ての一歩は進められると言ってました。
わたし自身は、相談室がひまなとき、喫煙所や休憩所にお邪魔して少しお話しさせていただくなどはたまに発生します。
 
たとえば15分の対話でヒントを見つけて、
光を当てて、その後自己解決できるような種を蒔くことも、
比較的健康度の高いクライアントならできたりします。
 
上司と部下の面談の場所などでも、
それができたらとても効果があるよ。ということで、
短い時間で最大限にプロセスを進められる技術、
「見立て力」を身につけていただければと思います。