心理カウンセラーはアナログ

資格を取ったばかりの人が、プロの心理カウンセラーになるには、そして真にクライアントのためになる心理カウンセラーとは、を考えるブログです。

全国どこでも見立て力・傾聴力アップ! オンラインでもレッスンを行っています。30分3600円♪

詳しくはこちら→スカイプ・zoom対応 - 傾聴トレーニング個別指導

対面指導は、小田急線祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩4分の会場です。

傾聴を勉強しようという人へ①

数ヶ月前、心理カウンセラーのレベルについて書いた記事があったのですが、

 

若干抽象的だったので、

今日はどれくらいトレーニングしたらボランティアレベルからステップを経て、就職できるレベルになるのか?

の話をしたいと思います。

 

というのも、

「傾聴やったことあるよ」

「傾聴やってみたいんだよね」

という話と、カウンセラーとして必要な傾聴の到達点には大きな開きがあるなあーと感じる機会が最近あったからです。

 

産業場面では、「ボクも管理職研修で傾聴ってやつを習ってきたからさぁ」っておじさまに言われることがけっこうあります。

いわゆるマネージャーとしての態度・スキルを養成する目的の研修ではせいぜい傾聴の実習にかけている時間は3時間というところでしょうか。それでも長いほうかもしれません。

これで、「できる」とか「わかる」とか思ってる人はいないとは思うのですが、

なんかたまに勘違いもかんじます。

あーハイハイ、要するに黙って聞けばいいんでしょ的な。

 

こういう人が、

あるいはこういう「ボク傾聴習ってきたから、話聴いてあげるね!」な勘違いの上司に話してみて、余計モヤっとした人が、

「傾聴なんて役に立たない!」と言っちゃったりするのはとても残念ですが、

現実よく起こってることのようですよね。

 

また、社協などの第三セクターでやっているお安い傾聴講座。

価格が安いからダメってことではなく、合計トレーニング時間がどれくらい取られているかで、

できるようになることって当然変わってきます。

公共の場所でやっている傾聴講座は、だいたいボランティア養成を目的にしているものです。

2時間程度を5、6日、あるいは6時間×2日など、

10~12時間程度で教えてくれるものが多いですね。

これも中身を、よく見てほしいのですがだいたい、レクチャー部分も合わせて合計が12時間なので、

実習時間は3分の2もなさそうだったりします。

つまり本当に傾聴実習をするのは多くて8時間とかかな?

これだと、到達点は

「傾聴とはどういうものかがなんとなくわかって、相手の話を受容的に聴こうという姿勢が身につく」

というところです。

正確には、相手の話がちゃんと理解できるほどの「傾聴」ではないってことね。

 

いろいろな専門学校やら、各種団体のやっている心理カウンセリング講座でも、

実習数がどれだけ確保されているのか、

これは勉強を始める際に特に重視すべき項目です。

でも、欲張っていろんな心理技法をつまみ食いして、実習数に足し込んでる学校もあるからね。

それだと、どういうのがあるかはわかっても、一つを身に付けるってことにはとてもならないんだけど。

 

通信で取れるカウンセリング的資格も、よく中身をみてくださいね。

実習部分はスクーリングだったら、時間数を確認してください。

 

個人的には、傾聴レベルの次の基準は実習数80時間だと思います。

産業カウンセラーの養成講座は、わたしの時代(2000年ごろ)でもこれくらいは確保されていました。

当時の団体としても、今も含めて、ダントツのトレーニング時間です。

だから選んだようなもんです。

 

それだけやって、ようやく7割くらいの人が、人の話をある程度「正確に」聴けるようになる。

ある程度ってどれくらいなのかは、細かくはまちまちですが、

わたしが10年くらい指導をしてきての感触は、

15分くらいの話を正確に聴けるようになってるレベル、ですね。

↑これがどれだけ大変か、話を聴くってどういうことか、多くの人はあまりわかってないとすると非常に伝わりづらいかなと思いつつ、書いています。

 

で、ここでもうまとめをしちゃいます。

傾聴レベルと、修行時間と、危機管理力(後述)の目安。

 

1.

実習数10時間程度、傾聴ボランティアレベル。人の話を受容的に聴ける。内容はさほど理解せずとも話の邪魔はしない。「聴いてくれていい人ね」と信頼される。

危機対応力はゼロ。

 

2.

実習数80時間程度、初級カウンセラーレベル。15分程度で語られた内容はほぼ正確に聴ける。鏡のように聴くことができるので、相手の頭の中は整理される。ただし初対面の相手や、苦手分野の話はお互い消化不良になることも多い。

危機対応力1。必要性がわかってる。

 

3.

実習数及びケース数合計250時間程度、中級カウンセラーレベル。40分から60分、語られた内容の大事なポイントを重点的に聴ける。結果として話が整理されるため、クライアントの行動上の迷いが晴れて、次の一歩を踏み出す勇気につなげられる。

危機対応力3から5。困った時の対応策を知っている。

 

4.

ケース数、指導数合計1000時間程度。ベテランレベル。時間内に語られた内容以外に、クライアント観察で得られた情報も含めて問題の見立て、解決のための介入ができる。クライアントの価値観を変えるくらいの心理的成長を促進できる。

危機対応力10。ほとんどのリスクは最初から負わない。

 

 

上でいう3とか4とかの実習数・ケース数は目安ですね。

本来は、初級つまり80時間くらいやった時点で自分の課題がわかるようになるはずなので、

課題を効率的にクリアする人と、現状維持、あるいは退化しちゃう人が出てきまして、

時間をかけたらかけただけ上達するってもんでもなくなる。

 

カウンセラーとして就職できるレベルは、

だいたい3くらいです。

シニア産業カウンセラーも、これくらいで合格します。

効率が良くなくても、一応それだけ時間をかければ、多くの人はできるようになるので、

今やってる最中の人は頑張りましょう~。

 

 

ボランティアであろうと人の話を真剣に聴くことには、リスクがあります。

それを教えてもらったり、考えたりする機会がないと、

モチベーションは保てないし下手すると自分がつぶれちゃうことにもつながります。

実習時間とケース時間がある程度あれば、危機対応も少しずつできるようになってきます。

次回、人の話を聴くことのリスク管理の話をします。

 

シニア産業カウンセラー試験、逐語記録の視点その6追加

昨日、書いた記事は基本。

シニア産業カウンセラー試験、逐語記録の基本2016

 

今日、たまたまわたしよりも5,6年前に資格を取られているシニア産業カウンセラー(取得当時の名称は中級産業カウンセラー)の方と久々にお話しする機会がありました。

f:id:matsuge717:20160514235049j:plain
今年度、実技指導されている教室のそばでごはん。

 

わたしが気になっていたのは、

新シニア制度に移行して、合格水準は変わるのかどうか。

結論は、ま、そんなに大きく変えられないよね、となりました。うん、だって中の人たちのレベルと大きく差が出たら組織運営ができなくなるもん。

 

ということで、逐語で採点されるレベルは現在のわたしの基準と乖離はさほどないようです。

そんな中、彼も合格する人・落ちる人を見てきて、

わたしとは違うポイントを一つお持ちだったので追記しておきます。

 

6.ふりかえりの視点が「応答中心」か「反応中心」か。

だそうです。

特に、産業カウンセラー協会以外の団体で、例えば固定の心理技法をということですが、長年研鑽を積まれている方は、

その団体のカラー・ポリシーによりクライアントの反応がこうだからカウンセラーの応答をこうした、というように、クライアントの発言を主に捉えたふりかえりになったりするそうですが、

シニアの試験ではこれはNGになるそう。

カウンセラーの応答がこうだから、セッションがこう動いた、というように、カウンセラーの発言を主にふりかえりを書き込むことが大事だそうです。

 

わたしは、まあ、両方コメントを書きますけど、

気づかなかったけれどどっちかといったら当たり前に応答中心ですね。

気づかないうちに古巣の流儀に染まっているようです!

 

 

シニア産業カウンセラー試験、逐語記録の基本2016

数年前よりリクエストをいただいて、

現行シニア産業カウンセラー逐語記録提出をサポートしています。 

 

ご存知の通り、シニア産業カウンセラー試験は新制度への移行期間中です。

これから新シニア養成講座を受けて、受験資格を準備される方は、

逐語演習が手厚くなるということで、受講すれば教えていただけることばかりかもしれませんが、

受験資格はあるけれども「試験での必須ポイント」という視点では習っておらず、
お困りの方がいると聞いています。

 

基準が公開されているわけではありませんが、

逐語演習で最終的に指導される内容と、合格した方々のお話を踏まえ、

押さえているべき基本を整理しておきます。

わたしが見てきた合格レベルと、合格に満たないレベルのラインということでご理解ください。

 

・セッション内容

  1.ポイント1 CoとClの対話がかみ合っていること

    初回ケースの場合、最初からでなくともいいでしょうが

    少なくとも中盤以降、CoとClがお互いに何の話をしているかが

    共有できていることは必須かと思います。リアルケースでは、初回では

    かみ合わないことはそれなりにありますが、試験である以上、

    かみ合ってないのを提出しても実力があると思われません。

 

  2.録音時間内にClの変化があり、Coの関わりによって変化が起きていること

    1と同様、リアルケースでは60分面談で変化が起こらずに終わることも

    ありえますが、試験ではCoが意図的に変化を起こせるかどうかが

    ある意味実力のわかれ目として、評価されるポイントと思われます。

    大きな変化である必要はありませんが、

    面談前と後で、Clの気持ちがすっきりしたとか、

    Clが何らかの気づきがあったとか、

    明日具体的にやろうと思えることを見つけたとか、

    小さな変化が具体的に起こっていて、それが面談中は自覚がなくても

    読み返してみてCoの応答によって起こっていることがわかれば

    提出する価値のある逐語記録と言えるのではないでしょうか。

       

・切り取る部分

  3.録音時間内の山場であること

    これは、募集要項に書かれていますね。

    変化に至る経緯が含まれた15分以内の部分です。
    Coとして役割を果たしていることがわかる部分を中心に切り取ってください。

 

・ふりかえりコメント

  4.Co発言の全てにふりかえりコメントが書き込まれていること

    ここは、ベテランの方でも手薄になることが多いようです。

    自己理解・自己統制・Co理解を評価されますので、全ての応答を振り返って

    その瞬間どういう意図でそう発言したか、それがどう働いたか、

    あまり良くない応答だった場合は今ならどう応答したいか、ということを

    しっかりと書き込みます。

 

       5.見立ての中に、Clの問題点とCoの課題が書かれていること

    フォーマットでは、「問題の見立て」という項目になっていると思います。

    Clの問題をどう見立てるかも、評価されると思います。

    できるだけ、「応答番号何番より、〜である可能性を感じた」というように

    具体的な根拠があること、解釈である必要はありませんが、

    多面的な問題理解ができていることが望ましいと思います。

    見立てに応じた、次のアプローチの展望ももちろんあったほうが良いです。

    Coの課題はさらっと触れるくらいがいいでしょうが、あまりにも基礎的な

    たとえば声が小さいとか、事柄の質問ばかりとか、だと、

    シニアの水準には達していないと評価される可能性はあります。

 

シニアの実技試験は合格率が低く、難しいとされていますが、

求められるレベルはカウンセラーとしてものすごく高度というよりは

基礎的にやるべきことが押さえられているかどうか、

それが紙面に表現されているかどうか、まさにここに尽きる。

という感覚を持っています。

 

心理技法も、何か特定のものを最初から最後まで使わなければということはなく、

むしろクライアントをしっかり理解しながら問題を見立て、

たとえば「感情の明確化」や、「リフレーミングの質問」などが自然に行われ、

それがクライアントの変化につながっていれば、十分にカウンセラーとしてクライアントの役にたつ実力があると言えます。

 

とにかくうまくいったケースの逐語を出す、のが基本で、

あとはしっかり意図が説明できていれば良いはずです。

 

実際には、そんなにうまくいっていないセッションでも、

ふりかえりがしっかり書けていれば実力が測れる部分もあるので、

それでも合格した人もいるかもしれませんが、

せっかく時間をかけて準備できるものですから、

自分至上最高の逐語を出せるに越したことはないではないでしょうか?

 

今年受験される皆さん、頑張ってください!

逐語の添削を希望される方は下記もご覧いただければと思います。

 

シニア産業カウンセラー試験逐語指導 - 傾聴トレーニング個別指導

見立てを重視すると共感できなくなる

見立てというのは、

「話の本質」に迫ることなんだけど、

早くそこにたどり着かなきゃと思うと、

クライアントさんを尊重するっていうことを忘れることがある。

 

見立ては仮説。検証するためには質問。

って教えるからね。

 

でも、カウンセラーが訊きたいことを訊く、

それはポーターの「調査的態度」そのものなんだよね。

 

そしてね、カウンセラー側の脳内活動では、見立ては「思考」なのです。

思考に偏ると、、、

そう、「感じる」が弱くなる。

 

また、「思考」に偏った質問に対して得られるクライアントさんの答えは?

を考えると・・・

もしかしたら「思考」寄り、かもしれないですね。

 

クライアントに思考させるのは、

カウンセラーの役目ではないですよ!

少なくとも、メインの役目ではないです。

 

理想は、「思考」しながら「感じる」。

クライアントさんの感情を、思考を、言葉の意味を、存在を、感じる。

 

いきなり最初からはできない。

でも見立てを前提に、言葉の端々や、観察から得られる情報を統合すること、つまり「判断」をたくさんやるトレーニングの過程で、素材への感度も上がっていく。

だから、見立て力アップ講座では、

まず共感力が下がるところから始まる。

 

見立てを重視すると共感できなくなる。一時的に。

自覚できてきたら、次のステップがあるのです。

 

おかげさまで人数が増えまして、

クラスを二つに増やそうか検討しています!

聴く力アップクラス

 

 

 

 

 

 

見立て力アップ、おまけのTIPS

見立て力アップシリーズ、最初から読んでいただく場合はこちらから。  
この記事では指導の現場で、いつも言ってることをまとめておきます。

1.見立ての共有のためにやりがちなこと。クライアントに、安易に「なぜ」をぶつけてしまう。
聴き方によって原因探しに走ってしまい援助にならない。
 
原因探し=過去にフォーカスすることです。
なぜそうなったか、本人が傷を抱えていて、過去に戻って消化したいという希望があれば別だけど、
カウンセラーの都合で原因を聴こうとするのは残念ながら完全な自己満足。
時間ばかりかかって、傷を蒸し返すことにもつながります。
 
「なぜ」は、「今、なんのためにそうしているのか」を問う、
現在や目的にフォーカスしたものなら、場合によって援助につながることがあります。
でも、ここぞ、っていう時にやることかな。意図が大事です。
 
2.カウンセラーの口癖「なるほど」などいいがち。
なるほど、って何の気なしに使う人は要注意。
自分がそう言われたら、どう感じるかを想像してみましょ。
 
なるほどがダメって言われても、最初どうしてだかピンとこないっていう反応が多いのですが、
この記事を読むとちょっと伝わるかな・・・

 「まじ」「やばい」「なるほど」を多用する…語彙力不足の代償とは

 

3.「そういうことなんですね」指示語は使わない。

わかったようでわかってないことに陥りがち。

「そう」の中身を言語化するのが仕事なんですよ。

 

他にもありそうなので、また見つけたら更新しまーす。

 
 
 
 
 
 
 
 

 

見立て力アップ講座 vol.4

シリーズを最初から読む場合はこちらから

前回、クライアントの依存について触れました。
「正しい」カウンセラーであれば、クライアントに依存させることを避けるでしょう。
 
けれど、誰でも最初から自立して、自分で考えることができるのであればカウンセラーは不要です。
カウンセラーという鏡を信頼し、頼っていただくことで、
結果的にクライアントが新しい自己発見をして成長すると考えると、
依存は「通過点」として大事な場合もあるように、最近では感じています。
 
さて、見立て力を身につけるための考え方を1から3まで書きましたが、
いろいろなケースでクライアントを理解し、見立てるためには、
カウンセラー側に人間的厚み、広い視野、感性、知識が必要になってくると思います。
 
広い視野とは、森を見て木を見て、偏りをとらえること。
すべての物事には、裏側から見た別の真実があります。誰かから見たら悪いことも、裏側から見ると誰かにとっての良いことになる。関わる人間が多ければ、それだけ見方があります。
一人の人の中でも、本人が表面上「困っていること」の根本にある本質を探っていくと、
その感情や価値観が自分自身を守るための選択であったということも多くありますね。
 
感性とは、感情そのものを感じることに加え、重さや広がりや深さを感じることです。
また、問題が客観的に理解できたとしても、
クライアント本人が腑に落ちる、気づくことでしか行動変容はありません。
この部分では、指摘するのではなく、どこに光を当てたらクライアントの視界が開けるのか、
そのタイミング、投げかける言葉の選択にも、感性が重要になるでしょう。
 
その他、努力で得られるものとして、人間理解のための知識は豊富にあるほど良いです。
親との関係や兄弟、幼少期からの大人との関わりや、学校や職場などのコミュニティが、
人間にどう影響しうるか。
たとえばこのあたりの基礎は人格心理学という理論で学びますが、
時代を超えて読み継がれている文学作品や映画などのほうが、人間理解が進んだりします。
 
わたしの場合は、マズローの欲求階層説を初めて知った時はけっこう感動しました(^^)
エリクソンの発達課題とか、アドラーの原因論と目的論とか、
知っていると、見立ての仮説の引き出しにはなります。
 
あとはよく言われることですが、
カウンセラーを目指す人はクライアント体験をたくさん積むと良いです。
自分の感情と価値観、
そして気づきによる自分の変化をしっかり客観視できるようになることで、他者理解も進みます。
 
自分の中の親との和解、自己受容は、多くのクライアントの共通課題です。
カウンセラー自身の中にもある課題です。
カウンセラーが自分の内的課題から目を背けると、他者援助は難しくなってきます。
 
逆を言うと、自分自身の課題にしっかり向き合った体験は、
よいカウンセラーになるための財産として蓄積されます。

見立て力アップ講座 vol.3

どんな感情があって、何と何が不一致を起こしているのか、構造的に見立てながら話を聴いていく、という流れを前回までに書きました。
 
シリーズを最初から読む場合はこちらから
 
わたしの感覚ではいつでも、感情が先で、
見立てはその後です。
 
感情は思考・行動の源であり、また思考・行動・身体に大きく影響を及ぼす相互関係にあります。
ネガティブな思考やネガティブな行動の根本にはネガティブな感情があります。
ネガティブな感情は、人間を守るための信号ですから、
その感情の目的、何から守られているのか、に目を向けると、
視野が広がる場合があります。
 
これらを含め、見立ては、仮説です。
このクライアントさんはこういう人で、一番言いたいのはこんなことかな、気持ちはこれかな、それともこれかな、これを大事にしているから、こう感じているのかな。
というような仮説を、お話をききながら、いくつかの方向性で立てます。
 
仮説ですから、その後に得るいろいろな情報からどんどん更新していくべきものです。
予約の段階やインテークがあればインテーク、初見のすべての言語・非言語がクライアントさんを表す情報です。
分析したり解釈したり、ということをしがちですが、フラットでいなければいけません。
 
人間理解には多角的な視野が必要です。一つの理論に当てはめるような見方は客観的理解を阻みます。
また、「分析的」「解釈的」応答があるとクライアントは不信感を持つか、あるいは自己判断を放棄しカウンセラーに依存したくなるでしょう。
 
多くのカウンセラーが陥りがちなミスはこれかもしれません。
 
応答の技法で「言い換え」がありますが、
これは本来は理解した後で言い換えるのであって、
カウンセラーが理解しやすいように言葉を変えて応答してしまうと
意味がずれていくので注意が必要です。
 
見立ては修正を前提にした仮説であること、
カウンセラーの独り合点では意味がなく、本当の問題はクライアントと共有して初めて顕在化することを常に意識して、
最適なペースを図ってアプローチしたいですね。